ほっぺピカピカぬいぐるみ

 
三匹のサムライ!?
(ポケモンフレンズ2のおまけ)

 ある日、小餅は近くの大型店のゲームコーナーにいた。

 「何か新しいピカチュウいないかな…」

 視界の端に、黄色がたくさん飛びこんで来た。

 「あ!あの黄色だらけのクレーンゲームは!?」

 急いで近寄る。

 「ほっぺピカピカぬいぐるみ!!ピカチュウだけじゃない、ピチューとライチュウもいる!!」

 ゲームは1回100円、3回は200円。
 小餅は迷わず200円を入れた。
 狙いは、とりやすそうな所にチョコンと乗っているライチュウ!

 「あのライチュウ、とりやすそうだし…なかなかカワイイ☆」

 クレーンが動く。

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ、 ガシッ! ぽてっ…

 「ライチュウ逃ゲット……」

 もう一度挑戦。落ちついて落ちついて……

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ、 ガシッ! ぽてっ…

 「あーー! また落ちたぁ!」

 三度目のチャレンジも……

 「落ちた……」

 もうちょっとなのに!と思った小餅はまた200円を取り出した。
 今度は狙いを変えてみることにした。

 「ライチュウは円いから、つかみにくいのかも……あのピカチュウはどうだ!?」

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ、 ガシッ! ぽてっ…

 「もう一回!!」

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ、 ガシッ! ぽてっ…

 「……これで最後だ。これ以上無駄使いできない」

 小餅はゲームをした時は、その日の買い物を100円ショップで節約しているのだった。

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ……

 「しまったぁ!!目測をあやまってしまった!!」

 クレーンはピカチュウから大きくそれて、ピチューだらけの場所に変なふうにもぐっていった。

 「あー!!これじゃあ取れないよ〜」

 ガシッ! ぽろぽろっ

 クレーンの間からピチューがぽろぽろ落ちていく……。

 最後の一個も大きく傾いた。

 ゆらゆらゆらゆら〜 ピチューの大きな頭がクレーンからはずれそうではずれない!?

 「頭についてるバネ(スプリング?)と紙が引っかかってる!?」

 今にも落ちそうなピチューが出口へと向かう。

 ウィ――ン ゆらゆら〜 (はらはら) ピタッ ガゴン

 「やった!ピチューゲッチュー☆」

 400円で見事ピチューゲット!……しかし、操作ミスしなければ何もゲットできなかったかもしれない。


 数日後、小餅は近くの大型店のゲームコーナーにいた。

 「どうしても、あのライチュウとピカチュウがほしい……」

 小餅は意を決し200円を入れた。

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ、 ガシッ! ぽてっ…

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ、 ガシッ! ぽてっ…

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ、 ガシッ! ぽてっ…

 さらに200円入れる。

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ、 ガシッ! ぽてっ…

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ、 ガシッ! ぽてっ…

 「何で?ピカチュウもライチュウも取れないの??」

 ウィ―ン、 ウィーン、 ニュニュニュ…

 「しまったー!また手元がくるったぁ!」

 クレーンはピチューを2・3匹つかむようにもぐっていった。

 ガシッ! ぽろぽろ……

 「まさか、またピチューが引っかかるって事ないだろ…う?」

 引っかかってるぅ!?ピチューが!!

 今にも落ちそうなピチューが出口へと向かう。

 ウィ――ン ゆらゆら〜 (はらはら) ピタッ ガゴン

 「また、ピチューゲッチュー☆」

 めでたく、 うちの『ほっぺピカピカピチュー』は 双子になったのだった。

 

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