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ある夜、小餅は2階のみぃの部屋の布団を敷こうとしていた。 ところが部屋は見事にぶっ散らかっている。 「みぃ。片せや」 しぶしぶと、散らかった部屋を片付けるみぃ。 「何するの?」 みぃ、にやっと笑う。 「別に良いけど」 小餅は、おもむろにリコーダーを吹きだす。 ピ〜ロ〜ロロ、ピ〜ロ〜ロロ、ピ〜ロ〜ロ〜ロ〜ピ〜ロロ〜♪ 「あはははは!」 曲を変える。挿入歌だ。これはバラードだけど歌詞が笑える。 ピーローローロロー、ピロピロロロ〜♪ 「あはははは!!」 次の曲、ホワイトストーンズのエンディングテーマ。 ピ〜ピロロロ〜、ピロ〜ロロ〜ロロ〜ピ〜ロロ〜♪ みぃが、リコーダーに合わせて歌い出す。 「あ〜ホワイトストーンズ、愛〜の戦士〜た〜ちよ〜♪」 くすくすくす・・・。 誰かが、どこかで笑った。 「ん?みぃパパが笑った?」 笑いながら探すみぃ。 「あれ?いないよ」 小餅も探す。 「・・・」 みぃパパがいない。 「下、見て来る!」 小餅は居間に走った。 「あ、いた」 小餅、2階に走る。 「みぃ、さっき誰か笑ったよね?」 ・・・幽霊?うちに幽霊が来るだろうか? 小餅は心当たりが一つだけあった。 「・・・楽しいそうに笑ってたから、ま、良いか」 不思議と恐くなかった。 数日後、心当たりの方が夢に出てきた。 見たことがない大きな家に人がたくさんいた。そこにその方が現われた。仕事の途中でお昼ご飯を食べに来たと。 「ビール、飲みたかったなあ」 小餅はこう言い返した。 「何言ってるの?仕事中なんでしょ?」 その人は、穏やかな笑顔で、また仕事に行った・・・。 目が覚めた小餅は、そのうち、お決まりのお供え物じゃなくて、ビールやケーキやケン〇ッキーフライ〇チキンをお供えする様にしようと思った。 たかが夢とは思えない。お彼岸前の話だった。 ――終り―― |
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