誰かが 覗いてる

 
 みゃーすさんからいただいた恐怖体験です。

 私がバイクの整備士をしてた頃のお話です。

 その頃は、よくバイク仲間が、夜、私の家にやって来て、遊んだり食事をしたりしてたものですが、中でも某病院の看護婦さん達(今でいう看護士さんですねえ)は、よく遊びに来て、食事をしたりしてたものです。
 その看護婦さんの中の一人が、寮からマンションに引っ越すことになり、そこで引越しのパーティをしよう、ということになり、もともと調理師だった私に料理を作れ、ということに話ができていたようなのですが・・・あいにく、その日は、どうしても予定が取れず、私は不参加になりました。

 そして、数日後。

 彼女達がうちにやってきて、その話を始めたのです。

 「あの日、来なくてよかったよ」
 「酔っ払って、パーティ無茶苦茶になったの?」
 「ちがうのよ。出たのよ」
 「なっ、なにが?」
 「幽霊」
 「はあ〜??あそこって新築マンションだろ?」
 「う〜ん、私達って、こんな仕事してるから、けっこう不思議なことあるだけどさあ、今回はねえ」
 「酔ってたんやろ」
 「うん。飲んでたんだけどさあ、証拠があるんよ」
 「はあ!?」
 「ビデオ!」
 「ええっ!これに写ってるって?」
 「そう、見てみる?」

 彼女達は、パーティの様子をビデオカメラに撮ってたようなのですが、そこに妙なものが写ってると言うのです。

 さっそく、ビデオをテレビに接続して見てみました。
 そこには、マンションのリビングで楽しそうに騒いでる彼女達が写ってました。

 「この後ろの窓見ててよ」

 一方の壁は、ベランダの窓。そして、もう一方の壁の窓には、外部からの進入を避けるための格子が付いてます。 

 「よく見ててよ、この窓」

 そう言われ、その窓を見ていると、小学生ぐらいの男の子がスッ!と現れ、くるっ!と部屋の中を覗き、また、前を向いて通り過ぎて行きました。

 「これかい?この男の子が?」
 「うん!」
 「たしかに、こんな年代の子が、こんな時間に歩いてることは、ちょっと、おかしいかも知れないけど。それだけで、幽霊とは思えないよ。塾帰りで遅い子とかもいるじゃない」
 「この部屋さあ・・・。7階なのよ!」

 そぞっ!ときました。たしかに、マンションの窓としては、こんな覗けるような窓を透明にする訳がありませんし、窓の背景からしても1階や2階の風景じゃないのです。

 「これ、どうしよう?」

 と彼女は、ちょっと泣きそうな顔で言うので、以前おそわった心霊写真の供養方法で処理することにしましたが・・・あの男の子は、なぜ、あの窓に現れたんでしょうか?

 ――終り――

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